地元以外でも特別区の志望動機を作る方法！ないと悩む人へ例文で解説

特別区の受験者の多くは地元以外。そして、志望動機なんてない人が多いでしょう。

みんな、悩んでいます。

ただ、さすがに志望動機がない状態で面接に突撃するのはまずいです。

建前でも良いので志望動機は必要ですよね。

そこで今回は、特別区の説得力ある志望動機を作る方法を紹介します。

地元以外の人でも、志望動機がないと悩む人でも、作るヒントを得られる内容となっているので、ぜひチェックしてください。

「特別区の志望動機がない」と悩む人へ

特別区で働きたいけど志望動機なんて特にない！

これは多くの人が悩んでいることで、実際、「特別区　志望動機　ない」と検索してこのサイトにたどり着く人はたくさんいます。

結論、特別区の志望動機なんてなくても大丈夫です。

多くの人は特別区の志望動機なんてない

公務員試験の勉強をしていると、他の公務員を目指している人が優秀に見えたりしますよね。

「しっかりとした志望動機も持っているんだろうな」と考えることも多いと思います。

ですが、公務員試験を受験した経験や志望動機を数多く添削してきた経験から言うと、特別区に対する明確な志望動機を持っている人は少ないです。

多くの人は「公務員になりたい！」というのが先行しているからですね。

公務員になりたい理由は、「まったりと働きたい」というものから「公務員として〇〇がしたい」という希望に満ちたものまで人それぞれ。

ですが、どんな理由であれ、マルっと公務員になりたいというのが多いんです。

明確に「特別区職員として◯◯がしたい！」という人はあまりいません。

たがらこそ、志望動機で悩む人が毎年たくさんいて、志望動機の添削依頼がたくさんきます。

ここにたどり着いたあなたもそうですし、他の多くの人もそう。

「公務員」というものになりたいことが先行しているために、特別区の志望動機なんてそもそもないんです。

なので、特別区の志望動機がないという状態は殊更珍しい状態ではありません。

志望動機はないでもOKだが、建前上は必要

正直、特別区の志望動機なんてなくてもOKです。

ただし、それは本音のはなしであって、建前上は特別区の志望動機が必要となります。

面接で「特別区を受験したのはなんとなくです」と答えたら不合格になることは誰もが理解できますよね。

本音ベースでは志望動機なんてなくてもいいですが、やはり合格するためには志望動機は必要。

志望動機がないと思いながらも、面接対策として説得力のある志望動機は作成しないといけません。

【実例解説】説得力ある特別区の志望動機を作る方法

では、特別区の志望動機はどうやって考えればいいのか。

説得力ある特別区の志望動機を作る方法を紹介します。

実際、この考え方で地元以外の県庁にも合格することができました。

県庁の面接で語った志望動機も例文として紹介しながら、特別区の志望動機作りについて徹底解説していきます。

特に地元以外の人に多い！ダメな特別区の志望動機の例

まず初めに、絶対に作ってはいけない志望動機の例を紹介します。

特に、地元以外の人は作りがちになる志望動機なので注意が必要です。

この手の志望動機はネットでも、添削していてもよく見る志望動機です。

一見すると自分でしっかりと調べて考え抜いた志望動機となっているので、OKのように思われます。

ですが、何がダメなのかというと、「自分」視点の情報が一切ないことです。

内容としてはネット等で見つけた情報の羅列で、誰でも作成できるような志望動機になっています。

特に地元以外の人は特段書く内容がないので、このような志望動機になりがちです。

面接官からすると、○○区の特徴や強み、弱みなどは重々承知です。

そんな情報を知りたいのではなくて、志望動機で知りたいのは「なぜ特別区、特に○○区を志望するのか」や「○○区で何をしたいのか」なんです。

○○区のことをよく知っていますよ、○○区のことが好きですよ、というアピールをしてもあまり意味がないんです。

つまり、特別区の志望動機を作成するときには、自分だからこその情報や事実等を盛り込むようにしましょう。

ネットで調べることのできる情報も大事ですが、それが志望動機の大半を占めてはいけないのです。

説得力ある特別区の志望動機を考える方法

では、説得力ある特別区の志望動機をどうやって作るのか。

具体的には次の２つの要素が入っていれば説得力ある志望動機となります。

接点とは、「自分のこれまでの経験や強み、長所などで、○○区に関係するもの」のことを言います。

ただ、自分と○○区との接点を探すのが難しいのであれば、まずは「○○区でやってみたい仕事」と「自分」との接点を探しましょう。

イメージとしては次のような感じです。

このように、自分の具体的な経験等からやってみたい仕事を説明することができれば、ひとまず説得力ある志望動機を作成することはできます。

わかりやすく説明するために、かなり安易ではありますが、例を紹介すると次のような感じです。

自分の具体的な経験から、○○区でやってみたい仕事を伝えることができています。

自分しか持っていない視点で志望動機を作ることができているので、説得力ある志望動機になっていますよね。

また、このように具体的な経験を語ることで、そのエピソードに面接官が食いついて、面接が盛り上がるという効果もあります。

面接官の印象に残る志望動機となるわけですね。

逆に、冒頭で紹介した作ってはいけない志望動機のように、ネット上の情報や自分の頭だけで考えた情報のみで志望動機を作成すると説得力は全くなくなります。

それは、次のイメージのように、自分とやってみたい仕事がうまくリンクしていないからですね。

どんなに素晴らしいことを言っても、情報だけ羅列となっているので説得力がないんです。

言い換えると、自分視点がないことで、誰でも作成できる志望動機になっているからですね。

特に地元以外の人に多いのですが、多くの人は志望動機を作るときに何も考えずに、ネット上などに転がっている情報などからなんとなくの志望動機をつくってしまいます。

この志望動機には、あなたの具体的な経験が何一つ伴っていないので全く説得力はありません。

何度も言うように、自分視点（自分の経験等）から志望動機を作っていくことで説得力がググっと増します。

県庁合格時の例文を用いて具体的に解説

まだイメージがわかないという人のために、合格したときの志望動機の流れを紹介します。

以下の志望動機は、この二つの要素を入れ込んで作成しました。

この志望動機で言う接点とは、「貧困問題」のことを言います。

私は裁判所で働く中で、貧困について問題意識を持ち、それを解決したいと考えるようになりました。

二行目からはそのエピソードを書きました。

つまり、貧困問題というキーワードが、私と志望自治体をつなげる接点となっていますよね。

二行目からはそのエピソードを書きました。

あとは、接点である貧困問題を起点として、問題意識や取り組んでみたい仕事をまとめて志望動機を作成していきます。

前職の経験から貧困について問題意識を持つようになり、行政職として解決したいと語ることで、自分の目線の志望動機になっていることがわかると思います。

決してネットで集めた情報が羅列されただけの志望動機にはなっていないですよね。

以下にて、志望動機の作り方について具体例を使ってより詳細に解説しました。

→誰でも作れる公務員志望動機の設計図

これまで100人以上添削してきた実績をもとに、具体例を使って志望動機に必要な材料（考え方）と設計図（流れ）を紹介しています。

ちょっとしたコツをつかむだけで簡単に志望動機を考えることができます。

私が合格した時の実際の志望動機も完全公開しているので、もっと具体的な作り方を知りたいという人はぜひチェックしてみてください。

⇒【参考】地方公務員の志望動機の作り方

地元以外の人が「なぜ特別区？」に答えるには

ここまでで説得力ある特別区の志望動機を作成する方法を紹介しました。

特別区を受験するにあたっては、説得力ある志望動機を作ることができていればひとまずOKです。

ですが、地元以外の人は、さらに、「なぜ〇〇区なのか？」という質問に答えられるようになっていないといけません。

「なぜ他の自治体ではなくて〇〇区なのか？」という質問は必ずしも聞かれるものではありませんが、地元以外の人は対策しておくと安心です。

以下では、地元以外の人がより説得力ある志望動機を作る方法を解説していきます。

そもそも地元以外の人は不利ではない

具体的な話に入る前に、そもそもですが、地元以外の人は面接において不利になることはありません。

なので、特別不安に思うことはありません。

確かに、地元以外であることは、「なぜ〇〇区なのか？」という質問に答えにくいというマイナス点はあります。

ただ、それは逆に考えるとアピールポイントにもなりえます。

「なぜ〇〇区なのか」という嫌な質問に論理的にスパッと答えることが出来れば、プラスの印象を面接官に持たせることができますよね。

さらに、特別区からしても地元出身者の人ばかり採用したいとは考えていません。

とある人事担当者に聞いたのですが、今は地元以外の人なども含めて色々な経歴や能力を持った人を採用するというトレンドになっています。

大都会東京の中にある特別区となれば、色々な人材を求めているという傾向は強いでしょうから、地元かどうかなんてことは気にする必要はないんです。

地元出身者は「地元」という武器を持っていますが、色々な人材が全国から流入している東京においては、その武器は強いとは言えません。

地元以外でも勝機は全然あるので、気にせず面接対策をみっちりしていきましょう。

なぜ地元で就職しないのか？に答えるには

では、「なぜ地元以外の〇〇区を受験するのか？」という質問にどのように答えるかです。

一番説得力あるのは、「○○区に住んでいたパターンや働いていたパターン」です。

これぐらいその区に関わりがあると、住んでいたとき等に体験したことなどを使って理由を説明することができます。

例えば、「住んでいる中で△△という行政のサービスに助けられたので働きたいと思った」とかですね。

また、最終手段として、「○○区に住んでいて、〇〇区が好きになったから」とかでもいいのかもしれません。

とにかく、〇〇区でのエピソードなどを織り交ぜながら、具体的に答えることができればOKです。

問題は、ほとんど○○区と関わりがない場合ですね。

この場合は、次の２つの要素を使って答えるしかないかなと思います。

この二つがあれば、「他の自治体ではなくてなぜ〇〇区？」という質問に答えられます。

というのも、端的に言うと以下のように説明できるからです。

これを具体的に子育てに置き換えると次のようになります。

自分が公務員としてしたいことを語ります。そして、特別区なら、その取り組みたい業務に積極的に関わることができるというような論理です。

上記例は簡潔な内容となっているので、もちろん、もっと練る必要があります。

ただ、これまでの経験上、これぐらいのことを説明すれば、面接官は一定の理解を示してくれます。

正直「なぜ〇〇区」という質問なんて、地元以外の人ならなかなか答えられません。

面接官もそんなことは百も承知の上で質問していることでしょう。いわば「いじわる」な質問です。

なので、自信を持ってある程度の理由付けをすることができればそれでOK。

そんなわけで、上記のような理由を答えることが出来れば、おそらく大丈夫だということです。

ちなみに、さきほど紹介した県庁合格時の志望動機にもこの２つの要素が入っています。

貧困政策に積極的に取り組んでいる自治体というところですね。

私も地元以外の自治体を受験しましたが、実際にこの論理展開で「なぜ〇〇県庁」という質問を切り抜けることができました。

なぜ地元以外？に対応するための準備

なぜ〇〇区？という質問には、この２つの要素が必要だということでした。

なので、この２つの要素を埋めるための情報を集める必要があります。

まずは、志望する区の特徴や政策などを徹底的に調べます。

そうすると、その志望する区だからこそ実施している政策やその区だからこその特徴などを見つけることができると思います。

全国に先駆けて実施している先進的な事例や力を入れている政策などでもOKです。

パッと思いつく例だと、「○○区は△△という制度を全国に先駆けて導入し、待機児童率を大幅に解消出来ている」という事例とかですね。

このような「その区だからこその特徴的な事柄」をピックアップします。

そうすると、自分のこれまでの経験と関連するような取り組みなどを発見できるかなと思います。

つまり、これまで何回も説明しているように、接点を探すというわけですね。

例えば先ほどの待機児童の例でいうと、もし大学で子育てに関する研究をしている人だったり、子育てにかかわる企業に勤めている人であったりすれば、接点があると言えますよね。

このように接点を見つけることができればそれでOKです。

「私は子育てに関する取り組みを自治体でしたいと考えている。そして、〇〇区は他の自治体と比べて、子育てに関して先進的な取り組みを政策を実施しており、積極的に取り組んでいる自治体である。その姿勢に共感したので、他の自治体ではなく、〇〇区を志望します」

このように説明できますよね。

特別区：志望動機を作る上での一般的な注意点

最後に、志望動機を作成するときの一般的な注意点をまとめます。

実際に考えていくときの参考にしてください。

それぞれ簡単に解説します。

自分だからこその志望動機を考える

これまで何度もいっているように、志望動機は自分だからこそ語れる志望動機を作成しましょう。

ネット上に転がっている情報を羅列するだけではだめです。

さらに言えば、ネット上に転がっている情報を自分なり整理して、問題意識を持ってるかのように記述してもだめです。

必ず自分の経験等に裏付けされた考えを織り混ぜた志望動機を作成するようにしましょう。

それがあなただからこそ言える志望動機となります。

結論ファーストで書く

志望動機を書いたり語ったりする上で大事なのが結論ファーストであることです。

こらも意外と見落とされがち。

特に熱意のある受験生は熱く志望動機を語ってしまい、結論ファーストを見落とすことが多いです。

結論ファーストとは、冒頭にビシッと志望する理由を書くことです。

例えば、「私は◯◯をしたいから〇〇局を志望します」と冒頭で伝えることですね。

面接官は志望動機を聞いているのであるから、まずは志望する理由をビシッと答えます。

その方が、そのあとの話を聞きやすかったり、文章を読みやすかったりします。

よくある結論ファーストでない事例としては、自己紹介から始まる志望動機です。

例えば、「私は◯◯学部で△△を学びました。そのなかで、✕✕ということに魅力を感じ、、、、、」みたいな感じで始まり、最後にさらっとやってみたい仕事等を語ります。

これだと、最後まで聞かないと結論がわかりません。面接官をしたらわかりますが、本当にわかりづらいです。

ただ、この結論ファーストについては好みの問題でもあるので、気にくわない人は無視してもらっても大丈夫です。

面接カードの他の項目と矛盾しないように書く

めったにありませんが、志望動機の内容と面接カードで書いた他の項目の内容が矛盾しないようにしましょう。

例えば、志望動機のなかでかいた長所が、面接カードで書いた長所や短所と矛盾しているとかですね。

全体として整合性のある面接カードにするように注意が必要です。

他人にチェックしてもらう

ある程度完成したら最後に必ず他人にチェックしてもらいましょう。

誤字脱字の発見はもちろん、自分では気づかなかった論理破綻なども発見できたりします。

また、他人に見てもらうことで想定質問も教えてもらうことが出来ますよね。

見てもらうのは、親や兄弟、友達や予備校の講師など誰でもオッケーです。

色々な意見を聞くために、とにかく多くの人に見てもらうことをおすすめします。

私も志望動機の添削を専門として行っているので、添削してもらえる人が少ないという人はご依頼頂ければと思います。

まとめ：基本を身に付けたら特別区の志望動機は簡単！

特別区を受験する人の多くは地元以外の人でしょう。

そんな人からすると志望動機って難しいのですが、今回紹介したことを徹底すれば、ひとまず説得力あるものが作れます。

最後になりましたが、特別区への合格を陰ながら応援しているので頑張ってくださいね。